ヴィムス
八代 拓ヤシロ タク
生年月日:1月6日 出身地 :岩手県
主な出演作品
炎炎ノ消防隊(ヴァルカン・ジョゼフ)
鬼人幻燈抄(甚太)
SAKAMOTO DAYS(神々廻)
ポケットモンスター(フリード)
るろうに剣心 -明治剣客浪漫譚-(相楽左之助)

Q 日ナレを選んだ理由について教えてください。
岩手の実家のパソコンを使って「声優養成所」と検索したら、最初に出てきたのが日ナレでした。今振り返ってみても、僕の声優になりたいという気持ちはすごい熱量で、資料を取り寄せ、写真を撮って、と脇目も振らず次々に行動していきました。当時はまだ仙台校はありませんでしたから、日ナレに通うには東京に行くしかありませんでした。親にそのことをどうやって話そうか、とても悩みましたね。
Q 入所した頃の日ナレの印象について教えてください。
講師の第一声を耳にした時は衝撃でした。「同じ人間じゃないかもしれない」とさえ思ってしまうほど、声の力をまざまざと見せつけられて、「自分は声優になれるのかな?」と考え込んでしまいました。これはネガティブな意味ではなくて、発声やかつ舌も含めて「このレベルにならないと現場では通用しないのか」と思ったのを強烈に覚えています
Q 基礎科の講師から教わったことで記憶に残っていることはありますか?
具体的なことはおっしゃらない方でした。ある時レッスンで、「さあ、はじめましょう」というセリフだけ言って椅子から立ち上がるお芝居をしたことがあったのですが、どこがダメなのか一切指摘がないまま、15回くらいやり直したことがあったんです。僕はダメだと言われる度に、何度も必死で演じ直したのですが、その試行錯誤の中で気づいたことがあったんです。このレッスンで僕たちに一番学んでほしかったのは、「自分自身で気づくこと」だったのだと思います。当時の僕は「どこがダメなのか全部教えてほしい」と思っていたのですが、そんな僕たちに対して、あえて多くを語らず、見守ってくださっていたのだとも思います。
Q 当時の生活サイクルを教えてください。
週5日は大学、金曜日の夜は日ナレに通い、週末はアルバイトをしていました。
Q 最後に声優をめざしている方へメッセージをお願いします。
僕は母から「あなたは秀でたものがないのだから、人様に感謝しながら一歩ずつ人生の階段を上がっていくしかありません。もし一段飛ばしで、エスカレーターにのっているような気持ちになった時は、それは下がっているということです」と言われるほど、とりたてて目立つところがない人間です(笑)。ですが、そんな僕でもアニメ作品に憧れて、いろいろな人に助けていただきながら、ここまでやってくることができました。こんな僕が声優になれたのだから、皆さんになれないということはないと思います。そしてせっかくめざすなら、楽しく、真摯に取り組んでください。応援しています!
2019.07.16 声優マガジンより転載

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