アーツビジョン

渡辺 拓海ワタナベ タクミ

生年月日:10月1日 出身地 :神奈川県

主な出演作品

【アニメ】
文豪とアルケミスト 〜審判ノ歯車〜(徳田秋声)
あんさんぶるスターズ!(高峯翠)
異世界チート魔術師(マルケーゼ)
銀の匙 Silver Spoon(木野広行)
12歳。(エイコー)

Q 日ナレを選んだ理由を教えてください。

高校生で、学業も大切にしたかったので、週1回で学べることが一番大きかったです。実は、中学3年の進路相談の前に、母に「声優科のある学校に行きたい」って言ったんです。でも、母には、「高校は普通科に行って!」って言われまして。確かに、声優になった時に、普通の生活から見えるものや感じられるもの、吸収できるものは、すごく大事だよなと思ったので、僕も納得して。その代わり母には、「1年間自分でアルバイトしてお金を貯めるから、2年生になったら日ナレに通わせてほしい」って伝えました。

Q 入所した頃の日ナレの印象について教えてください。

なりたい世界のことが学べるから、すごく楽しかったです。レッスン日以外も、レッスンで習ったことを復習したり、次のレッスンに向けての予習をしたり、ドラマや映画やアニメをいっぱい観たり。高校にアクセント辞典を持っていって、休み時間にレッスンで使う台本のアクセントを調べたりもしていました。とにかく毎日が楽しくて仕方なかったですし、日ナレのレッスンが僕の生活の中心になりました。

Q 基礎科のレッスンで印象に残っていることはありますか?

芝居をしたこともなければ、芝居について何も知らない、まっさらな状態で入ったので、全てが初めてだったんですけど、講師の方が、そんな高校生の僕に、芝居の基礎を全部、親身になって教えてくださって。プロになった今、テクニックだけじゃなく、役者としての志や理念やプライドに至るまで、教えていただいたこと全部が仕事に活かされています。

Q ご自身が考える声優の仕事の魅力について教えてください。

どれだけ勉強しても終わりがないことですね。どれだけアニメやドラマ、外画や舞台を観ても、どれだけ現場で先輩や後輩の芝居を見聞きしても、どれだけ音響監督さんにご指導いただいても、演技に完成はないし、音声表現の答えも無数にある。それだけに、壁にぶち当たってばかりです。一つ壁を乗り越えたと思っても、毎回違う壁が出てきて、それを越える作業をずっと続けて、前に前にって進んでいって。でも、だからこそ飽きないし、楽しくてやめられない。とにかくいつまで経っても興味が尽きないんです。むしろ、どんどん増していく。そこが一番の魅力です。

Q 最後に声優をめざしている方へメッセージをお願いします。

偏見や固定観念を持たないでほしいです。自分がキレイだと思ったもの、汚いと思ったもの、好きと思ったもの、嫌いと思ったもの、そう思うことは自分の感性だし個性だから大切だけど、それだけで終わりにするのではなく、なんでキレイだと思うんだろうとか、なんで汚いと思うんだろうって考える。それが声優になるためには大切だし、僕は今もずっと考え研究しています。例えば、自分が面白い映画だと思っても、つまらないって評価されることってありますよね。そういう時、なんでそう言われるんだろうって。他の人の意見を、偏見を持たずに聞いて、そういう考え方もあるんだなって自分の中に吸収する。みんなが面白いと言っているけど、自分はつまらないと思った時は、なんで自分はつまらないって思ったんだろうかを考える。常にそうやって、感じたことの先にある“なぜ”と“どうして”を考えることが声優になるためには必要だと僕は思います。

2020.05.12 声優マガジンより転載

声優マガジン

声優マガジンでは全文を掲載!

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早見 沙織ハヤミ サオリ

主な出演作品

【アニメ】
SPY×FAMILY(ヨル・フォージャー)
鬼滅の刃(胡蝶しのぶ)
鬼人幻燈抄(白雪)
SAKAMOTO DAYS(大佛)
魔法つかいプリキュア!(花海ことは/キュアフェリーチェ)

Q 日ナレにはいつ、どのような経緯で入所したのですか?

小学6年生の3月に、雑誌に載っていた日ナレの広告を見たことがきっかけでした。声優になるための学校があって、中学生でも通えるジュニア声優クラスがあることを知って、通ってみたい!って思ったんですけれども、私はすごく引っ込み思案な子どもだったので、親に言い出す勇気が持てなくて。でも、どうしても通いたい思いが消せなくて、ある日リビングの机の上に日ナレの広告が載っているページを開いて置いておいたんです。親に気づいてほしいというさりげないアピールですね(笑)。そうしたら、私が声優に興味を持っていることを知っていた母が「行きたいの?」と聞いてくれて、思いを伝えたところ、認めてくれました。ただ、「申し込みの電話は自分でしてね」と言われて、すごい緊張して手が震える中、自分で事務局に電話しました。母は私が表に出たがるタイプではないことをわかっていたので、本気でやりたいのなら、その一歩は自分で踏み出しなさいと背中を押してくれたのだと思います。