アイムエンタープライズ
下野 紘シモノ ヒロ
生年月日:4月21日 出身地 :東京都
主な出演作品
鬼滅の刃(我妻善逸)
FARMAGIA(イメロ)
ハイガクラ(藍采和)
進撃の巨人(コニー・スプリンガー)
うたの☆プリンスさまっ♪シリーズ(来栖翔)

Q 日ナレを選んだ理由を教えてください
声優になろうと決めてから養成所については自分でしっかり調べて検討していました。
日ナレを選んだのは、受講料が他の専門学校に比べて安かったことと、週1回のコースが用意されていたことでした。
僕は芝居の勉強のほかにも、アルバイトをしたり、プライベートな時間も大切にしたいと考えていたので、週1回なら時間が取りやすいなと思ったんです。
Q 入所した頃はどのような生活を送っていましたか?
警備員のアルバイトをしながら週1回日ナレに通う生活を送っていました。
でも、家族や友達と生活のリズムが全く合わなくなってしまい、しかも、バイトは毎回メンバーが入れ替わる。僕は今でこそコミュ力が高くなりましたが、当時は初対面の人とバリバリ話せる人ではなかったので、日ナレでもなかなかクラスメイトと仲良くなれなくて。アルバイトもレッスンもない日は、「世界に自分一人しかいないんじゃないか」というくらい寂しさや不安を抱えたこともありました。
Q 生活が楽しくなったのはいつからですか?
基礎科でレッスンを重ねるうちに毎日が楽しくなっていきました。感情開放のレッスンで少しずつ自分を開放していけるようになったこと、クラスメイトとセリフやシチュエーションを考えてエチュードをやったりすることで変わっていった気がします。クラスメイトはライバルでもありますが、皆、めざしている方向は同じ。共に切磋琢磨し合える仲間と出会えたことは本当に僕にとって大きな力になったと思います。
Q 日ナレのレッスンで印象に残っている講師の言葉やエピソードはありますか?
僕はとにかく緊張しいで、人前で何かを発表するということが本当に苦手でした。
セリフ一行読むのにも苦労して、1ページ読むのに何度もかんでしまうくらい。そんな自分に対して、初期の頃は、声優に向いていないのではないかという不安や、ここでかんでしまうようではダメだという強迫観念をずっと抱えていました。
そんなある日、レッスンで、案の定何度もかんでしまい、怒られるだろうなと思っていたら講師の沢木郁也さんに、「お前は生きることに必死過ぎる。もっと気楽に人生をいろいろ楽しめよ」と言われたんです。
僕は完璧主義者で、たぶん自分をよく見せたいという思いも強かったんだと思います。その言葉をきっかけに、気持ちが楽になって、少しずつ肩の力を抜いて考えることができるようになっていき、人前に立つことも楽しくなっていきました。
Q 最後に読者にメッセージをお願いします
いろいろなものを見て、知って、経験して、自分の中で想像力や感性を磨いていって、人の真似ではなく自分自身の魅力や個性、考えを持ってもらいたいと思います。
事務所に所属できればすぐにコンスタントに仕事が入るようになるほど甘い世界ではありませんし、声優1本で暮らしていけるようになるのはなかなか大変かもしれない。でも、本当にやりたいのならプライドを持って続けてほしいなって思います。
2025.05.29 声優マガジンより転載

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